menu

リシャフトの手順 【その2】 ヘッド選び

reshaft2017process.jpg

この「リシャフトの手順」シリーズでは、私(kk)が実際にドライバーをリシャフトする模様を、手順を追ってお伝えしています。


第2回は「ヘッド選び」です。

シャフトは大事、ヘッドはもっと大事。

今回はドライバーのリシャフトというテーマですが、ふつうは今持っているドライバーのシャフトを抜いて新しいものに替えますので、ヘッド選びという手順はありません。私はよく、手持ちのエースドライバーはそのままに、他のクラブやヘッドを調達してきて気になっているシャフトを挿します。そして新旧クラブを打ち比べてみてどちらが良いか見極めます。エースドライバー選びの総選挙のようなものです。勝てば採用、負ければオークション行きです。今回もそのパターンでいきますので、ヘッド選びという手順が入り込みます。不要な方は飛ばしてください。


新しいヘッドの調達手段としては
● リシャフト前提で新品・新製品を買う
● 中古ショップで買う
● オークション等で落札する
● 先輩や上司、同僚のお下がりを貰う
などが考えられますが、私は基本的にオークションサイトを利用します。


大手メーカーではない、地クラブなどのマニアックな製品はリシャフトされている率も高く、そもそも純正シャフトの概念がなく最初からマニアックなシャフトが挿さっています。特定のゴルファーのスイング特性に合わせたクラブは、ふつうの中古店では買取価格が低くなる傾向があるので、せっかくいいクラブなのに中古市場では評価されないと感じているユーザーは、オークションで高く売りたいと考えます。でもやっぱりマニアックなのでそう簡単には売れない。なのでオークションには値頃感のある地クラブが出品されているケースがよくあります。それを狙いに行きます。もちろん、つぶさに見て確認することができないので、傷の具合などは「ヤラレた」っていうときも稀にあります。また、よほどの人気モデルでない限り、基本、詐欺はありません。CRAZYだとか、やたら高価なのに人気があってバンバン売れるようなものは、中国詐欺団が模倣品を放出したりするので、オークションでは買わないようにしています。



で、今回のテーマは、「飛ぶけど打感が柔らかいスタイリッシュなヘッド」ですし、鍛造技術の優れたメーカーを探すとなれば候補は少ないです。ここでいうスタイリッシュとは、小ぶりで筋肉質なヘッドをいいます。また、ガンプラ(機動戦士ガンダムのプラモデル)かっていう見た目は嫌いですし、私はドライバーをソールして(地面につけて)構えるので、ソールに凹凸があると微かな芝の引っかかりを察知してリズムを崩すので嫌いです。三角形や五角形など奇抜な形のものも絶対に選ばないです。あと所有欲という点からは地クラブ以外には目が行きません。仮に大手ブランドだとしても、OEMで有名な国産メーカーが製作に関わったものに限ります。

〇 EPON エポン
〇 jBEAM ジェイビーム
〇 SYB サイブ
〇 DOCUS ドゥーカス
〇 TRPX トリプルエックス


clubs201701.jpg



地クラブの中でも、デザイン面から絞るとこれくらいに狭まりました。jBEAMはロゴからして雑なデザインで嫌いなのですが今のFX425がかなり飛ぶので無理やり許容、DOCUSもロゴ文字がイケてないのですがヘッドのカタチは好きです。EPONはゴルフ界で文句を言う人はいないでしょう、ヘッドに関しては天下一品、遠藤製作所の自社ブランドです。TRPXはこれまたロゴが子供っぽくて嫌いなのですが、飛ばしで一世を風靡したCRAZY(クレイジー)の離脱組が多数移籍したブランドで品質には相当なこだわりがありそうです。SYBはだいぶ古めかしくなりましたがヘッドデザインの筋肉質ぶりが好きです。


地クラブのラインナップを知るには、工房のサイトが便利です。
one 2 one
クラブチョイスネット
私はこの2つのサイトから情報を得ることが多いです。



さて、ほぼ絞られてきたので、ヤフオク!で「ドライバー・その他(ブランド)」や、「ヘッド」カテゴリーを眺めまくって選んでいきます。気に入る出品がなければ、また暫く日をおいてから見にいきます。地道な作業ですが、ここが楽しいところでもあります。同時にさきほど紹介したようなサイトで新品も眺めて回りますが、そもそも400ccちょっとの小ぶりヘッドは少なく、せいぜいEPONのZEROが気になる程度でした。ただ、ZEROは新旧2モデルあって、廃盤の旧モデルは415ccですが、新モデルは435cc、そうなるといまのjBEAM(432cc)と変わらなくなる上に、体積が増えたにもかかわらず、より一層ハードな仕上げにしてあるとの触れ込みで、HS(ヘッドスピード)50m/s近くないと恩恵が受けられそうにないとのクラブチョイスネット記事があり、少なくとも新モデルは候補から消えました。

0.jpg



EPONをキーワードにネットサーフィンしていると、ちょっと気になる記事が出てきました。TECHNITY(テクニティ)の415ZRがたまらなく好きで、それに比べたら現在のEPONの主力AFシリーズはいまいち・・というのです。この手の記事は主観200%なので相当割り引いて考えねばなりませんが、テクニティの噂は以前から耳にしていたので、途端に試してみたくなりました。しかも、ちょうどヤフオク!にヘッドのみの出品がありました。オークション終了まで残り時間30分しかなく、誰も入札してはいませんが、終了後、やっぱり売るのはやめよう、と思われたらそれまでです。いつまた同じヘッドが出品されるかわかりません。


制限時間30分、大急ぎで EPON TECHNITY 415ZR のことをネットで調べました。見ると2005年発売のモデルです。そうなるとチェックしなくてはならないのが高反発ヘッドかどうか、という問題。


フェース面の反発力に関するもので、もともと米国(USGA)では反発係数(C.O.R.)0.83以下のものを使うよう早々に規制していましたが、ヨーロッパ(R&A)は規制が甘く、日本はR&A傘下のためしばらくの間、低反発と高反発のダブルスタンダードで生産されていました。R&AがSLE(Spring Like Effect)ルールを布いたのは2008年のことでした。よって、2005年発売のテクニティ415ZRは高反発の可能性があるわけです。


そういう場合はまず、R&Aのルール適合ヘッドリスト(Conforming Driver List)でチェックします。

2017-01-22_18h02_47.jpg


ありました。


やはり、高反発と低反発の2種類、それも、日本モデルと韓国モデルがありました。一応、見分け方も載っています。その内容をヤフオク!の出品者に質問して、低反発との回答をすぐに得られたので、FA値(フェースアングル)がどうなっているかの回答を得られないままでしたが、フック顔だとしても+0.25が限界値のモデルだったのでほぼストレートですし、時間いっぱいとなったので落札しました。


headauction.jpg


落札後に、出品者からFA値の連絡がきました。0.25くらいのフックではないかとのことですので、予想通りです。本当はストレート=0.00が心地よい数字なのですが、スライス防止のためにはつかまるヘッドのほうがよいはずです。視覚的な違和感には慣れで対処することにします。

注記に、引っ掻き傷や打球痕とあるので、もし酷い場合は遠藤製作所に送って再塗装するしかなさそうです。あまりに汚いヘッドだとやはり愛着度合いに影響がでますので、キレイにしてあげる出費はやむなしと考えます。




さて、金額を振り込んで、待つこと2日、ヘッドが到着しました。




▼ EPON TECHNITY 415 ZR 低反発日本モデル / 9.5°/ 198g / FA+0.25°

headzr.jpg


コロンとした感じの、想像以上に綺麗なヘッドです。
まずは高反発ではないという証拠の確認から行います。





loft95zr.jpg

ネック部分に「H・COR」の文字がありません。あれば高反発とのことです。





bluelinezr.jpg

TECHNITYの文字のアンダーラインが青色です。これが赤色だと高反発らしいです。

状況証拠的には出品者の証言通り低反発なので、もし再塗装する場合は念のため遠藤製作所にて反発係数のチェックをしてもらえば完璧です。





eponzr.jpg

ちなみに、トゥ側に「EPON」とあるので日本モデルです。EPONの文字がない場合は韓国モデルになります。





shapezr.jpg

もしかしたらひどい傷かもと覚悟していた引っ掻き傷2本は、微かなヘアライン(髪の毛程度の細い傷)でした。気にしない人は気づかないほどの薄さなので、基本的には再塗装の必要はなさそうです。また、シャフトが挿さっていないので何ともいえませんが、FA値+0.25のフックフェースと言われればそう見えますし、ストレートです、と言われればそういうメーカーなんだなぁと思う程度なので気にしないことにします。

実にオーソドックスな癖のない、いい顔をしています。





facezr.jpg

フェースの打球痕もまったく気になりません。とても誠実な出品者に感謝です。




古いモデルとはいえ日本最高峰のクラブメーカーのヘッドはさすがの出来栄えで、実に美しい仕上がりです。EPONは初めて手にしますが、高価にもかかわらずファンが多いことに納得します。中古ながらここまでキレイな状態で24,800円は申し訳ない感じがしますが、価格は、需要と供給のバランスです。新製品には見向きもせず、中古の名器を漁るのも楽しいものです。


こうして、ヘッドが決まりました。リシャフト記事で言うのもなんですが、シャフト以上にヘッドの果たす役割は重要です。「どんなヘッドに挿すか」ということを抜きにしてシャフトを選ぶクラフトマンはいません。ヘッドとシャフト、そしてスイング、この3つの相性が最もよくなる組み合わせを考えるのが、リシャフト成功への唯一の道です。その意味では、ほぼ自分の好みでヘッド選んじゃったけどいいのか?という問題が出ますが、まぁ、ほんとに大問題だったらオークション行きになること覚悟の上です。特にヘッドは好みのものを使うことで愛着が湧き、練習量も増え、使い手との間に信頼が生まれます。・・・ということにしておきます。



次回はいよいよ、シャフト選びに入ります。

logozr.jpg



つづく
関連記事

4 Comments

Welcome your comments.

yk  

いやー、このシリーズ面白い。どれだけ普遍性のある話かしらないけど、個人的な物語としては、とても興味深い。

2017/01/23 (Mon) 00:04 | EDIT | REPLY |   

kami  

具体的には自分史でしかないけどね(笑)
フィットネスのドキュメンタリーも記事提供してほしいわー

2017/01/23 (Mon) 00:29 | EDIT | REPLY |   

yk  

そうたね、忘れないうちに、フィットネスのドキュメンタリーしてみる。

2017/01/23 (Mon) 00:46 | EDIT | REPLY |   

kami  

お、ありがたい。
Wordかなんかでくれたらアップしまーす

2017/01/23 (Mon) 08:59 | EDIT | REPLY |   

Leave a comment